ドクター・ジョン

bearsmick2005-01-17

みなさんの期待をちょっと裏切って(?)、ドクター・ジョンによるニューオリンズ音楽
の誘いをしてみたいと思います。
だって当ベアーズ・カフェは、ガンボの店なんですもの。ニューオリンズの音楽に目覚めて、どうせならとガンボを出す店を始めたのが15年ほど前の自由が丘、その名も「マルディ・グラ」(マンマでしょ!)もっともその前の青山「サル・パラダイス」でもガンボは出していたけど、自分では作っていなかったです。
ザ・バンドリトル・フィートを聴いて最初はニューオリンズ音楽に影響を受けているなんて分からなかったんですが、ご多分のもれずドクター・ジョンの「ガンボ」を聴いてそのニューオリンズの豊潤な音楽に興味を持ったわけです。先日、取り上げた「夕焼け楽団」もきっちりニューオリンズのノリを出していたし、細野晴臣さんや大瀧詠一さんも相当いれこんでいたような・・・、なんといってもあの独特のセカンド・ラインのリズムが気持ち良かったんです。
70年代の末からレゲエ>アフリカ>ラテン>カリブの音楽と興味を持って聴いてきたんですが、そうするとニューオリンズの良さがよく分かるようになったんです。セカンド・ラインのビートにはしっかりとラテンの血が入ってますもんね。50年代から60年代の中頃まではアメリカ音楽の一つのメッカと言っても過言ではなかったニューオリンズですが、法律的な取締りの強化とともにミュージシャンたちがLAやNYへ出てしまって衰退の一途をたどったそうです。そこに現れたのがドクター・ジョンというわけで、特に1972年の「GUMBO」でニューオリンズの代表的な楽曲をカヴァーして一般に知らしめたのでした。ドクター・ジョンは初期の頃のちょっとサイケ入った感じから、中・後期のブルース、R&B、ジャズっぽいものまでいつでもニューオリンズに根ざした音楽を発表し続けていて、もちろん現在も元気に現役のミュージシャンです。1992年には「Goin' Back To New Orleans」、そして昨年は「N'AWLINZ DIS DAT OR D'UDDA」といった、ガンボの続編といってもいいような、もろニューオリンズ・ルーツのアルバムを送り出しています。
前にも言ったように、本当にニューオリンズの音楽は豊潤です。入り口はドクター・ジョンでOK! さぁ、美味しいガンボとカクテルをおともに心ウキウキ、腰はクネクネの楽しい世界に入ってみようではありませんか!