蜂鳥

bearsmick2013-11-14

「蜂鳥よブンブン飛べ」は、今年発表された豊田勇造さんのデビュー40周年記念ライヴ・アルバムのタイトルですが(このアルバムについては後ほどちゃんと取り上げたいと思います)、今夜の一年ぶりのベアーズ・カフェ・ライヴで弾かれたギターは、ギブソンハミングバードというギターでした。ハミングバードは蜂鳥のことで、ピックガードにはその姿が刻まれています。
実は、このギターは、勇造さんが若かりし頃、音楽で身を立てていこうと決心した時に、買ったものだそうです。1973年当時、月2万5千円で暮らしていたそうですが(東京の学生時代の僕もそうでした)、気合いを入れて十六万円で購入したそうです(もちろん月賦ね)。
写真などで見たことはあったものの実物を拝見するのは初めてで、上手い具合にリペアできたのでまた最近使うようになったとのことでした。それがまた良い具合に繊細で良い音に育っていたのでした。やっぱりギターは弾いてナンボということですね。

そして今夜の勇造さんのライヴを観て思ったことですが、今尚進化し続ける姿を確認出来た素晴らしい演奏だったということ、お客さんも「今回が今までで一番凄かった!」と感想を漏らしていらっしゃったことでも分かります。老いて益々盛んというか老いてこそロックを実践なさっている勇造さんがなにやら神々しく見えたりしました。(笑)
僕は、所謂我が国のフォークという音楽には興味を惹かれたことは無いのですが、勇造さんや友部正人さんといったシンガーやミュージシャンは大好きです。その差がナンなのかというと、決してナツメロに陥ることなくいつも現役、そしてなにより優しく広い世界を見せてくれるところだと思います。このことは、知名度やライヴ会場の大小とは関係なく、それどころか反比例していることの方が多いくらいなのが面白いところです。
初心に帰ったとも言えるのでしょうか、ギブソンハミングバードを弾き語る勇造さん、とても素敵でした。ギターの鳴らし方、素晴らしかったです。ほんと良いもの見せてもらいました。



もちろん音楽が大好きな勇造さん、今回もたくさんお話しました。来年もまた来てくれるとおっしゃっていました。たくさんの人に勇造さんの歌を聴いてもらいたいと思います。
今夜は、幸せの蜂鳥のおかげでとても幸せな良い夜になりました。