シスコ・サウンドの夜

bearsmick2012-12-05

いやぁ、寒い日が続いています。九州のこの地でも今朝は氷点下、雪もチラホラしたそうです。おまけに雨も降る、そんな夜だからお客さんの姿が少ないのはしょうがないのかもしれませんが・・・、いやはや困ったものです。
そんな中、もうすぐインドへ旅発つシンガーのりゅうじ君がご来店、彼が好きだという「はっぴいえんど」関連で「モビー・グレープ」を知ったそうで、一緒にベスト・アルバムのCDを聴きました。
このブログのタイトルは「アンクル・ミックのイッツ・ア・ビューティフル・デイ!」というのですが、バンドのイッツ・ア・ビューティフル・デイ(バイオリンをフィーチャーした60年代のバンド)とこのモビー・グレープの曲で大好きな「イッツ・ア・ビューティフル・デイ・トゥデイ」から勝手に採ったものです。
確かに「はっぴいえんど」のサウンドには、バッファロー・スプリングフィールドCSN&Y、そしてモビーグレープの影響が見て取れます。特に小気味良いロックンロールの曲にはモビー・グレープの影響が大です。僕も当時のインタビューかなんかで細野さんがモビー・グレープのことを言っていらっしゃったのを知ってモビー・グレープを聴いたものでした。その当時は今と違って情報が少なかったで聴くのも一苦労していた訳で、我が国でヒットしていない曲やバンドを知ることは、いかに自分から探し求めるかが今以上に問われていたのです。
そんな若い頃お世話になった経験もあって、現在もベアーズ・カフェのような店を営んでいるのですが、りゅうじ君のような若い世代が興味を持って聴きに来てくれることは嬉しいものです。
モビー・グレープはサン・フランシスコのバンドで、1960年代中・後期のフラワー・ムーブメント華やかな頃を彩ったバンドの一つですが、グレイトフル・デッドやジェファーソン・エアプレーン、クイックシルヴァー・メッセンジャー・サーヴィス、ビッグ・ブラザー&ザ・ホールディング・カンパニーといったバンドと比べると、良い意味でポップな味わいが魅力です。とはいうもののアシッド感漂うフォーキーなロックもあったりとシスコ・サウンドの魅力を伝えているのは変わりません。
ひとしきりモビー・グレープを聴いた後は、クイックシルヴァー・メッセンジャー・サーヴィス、カントリー・ジョー&ザ・フィッシュと久しぶりに聴いたのですが、僕が中・高生時代に聴いて、憧れ、影響を受けたシスコ・サウンドそして文化は、今も自分の体の中に残っているということを実感しました。
りゅうじ君とは彼の「シヴァギリ・セッション・バンド」で一緒に演っているのですが、今後彼が作る曲にシスコ・サウンドの色が加わると面白いと思います。
来年は、バンドでたくさんライヴをやりたいと言っていたりゅうじ君、期待しているよ!