高校時代のアイドル

bearsmick2012-09-23

僕は、3歳上の姉の影響もあり、小学生の高学年の時からビートルズや日本のグループサウンズ加山雄三などのレコードを買ったり聴いたりしていました。そして中学生になるとボブ・ディランに出会い、自分でもギターを弾いて歌いたくなって親にオネダリしてクラシック・ギターを買ってもらったものでした。ほんとうは楽器屋さんの壁に掛けてあったエレキ・ベースが欲しくて、親父と一緒に買いに行ったのですが、そこのオヤジさんに「いきなりエレキ・ベースはダメだよ、まずはギターじゃないの!」と説得されて、興味もないクラシック・ギターを買わされたものでした。とはいうものの僕はエレキ・バンドに興味があった訳で、せっかく買ってもらったそのギターはそのままほったらかしにしてしまいました。もちろん最初は「禁じられた遊び」なぞをポロポロ弾いていたのですがね。(笑)
で、高校に入ると芸術選択教科で音楽にまわされたおかげで、ギターを手にする機会が増えたのを良い機会に、本格的にフォークの世界に接近、かのクラシック・ギターを級友に売り払って、フォーク・ギターを買ったのでした。(その前にエレキ・ギターも買っているかも?赤いグヤトーンのギター、今あったら良かったのに。)
ボブ・ディランが好きなのは当時も今も変わらないのですが、その当時の日本には「フォークの神様」と言われた岡林信康がいて、相当僕も影響を受けたものです。デビュー・アルバム「私を断罪せよ」、2枚目「見る前に跳べ」、3枚目「俺らいちぬけた」は、ちょうど僕の高校時代にあたる1969年から1971年に発表された作品で、僕もお小遣いをやり繰りして無理しても買っていたものでした。
コードをカキならしてギターを弾きながら歌を歌うことが出来るようになった当時の僕は、高校の予餞会岡林信康の「それで自由になったのかい」「私たちの望むものは」「今日を超えて」という初期のロック的な名曲をカヴァーして演奏していたものでした。
高校を卒業したその後は、何故か岡林信康に興味を失くしてしまって、満足にその後の作品を聴いていなかったのですが、先週図書館でその岡林信康の本「岡林、信康を語る」というものを見つけて、自分のその時代を検証するためにもなるかと思って借りて来たのでした。
主に音楽を中心に人生を語っている「東京編」と生活(田舎での野菜作りなど)や趣味(鳩)のことを語る「京都編」に分かれているこの本ですが、いやぁ、面白かったです。あとがきにも書かれているのですが「音楽でも生き方でも、試行錯誤を繰り返し、姿を変えながら走りぬき、ジタバタしながらも、その度に現状を受け入れ、お金ではない、本来あるべき本当の幸せを想い、追いかけている人の人生はやっぱり面白い。」ということになるのでしょう。
今尚、ミュージシャン&シンガーとして現役の岡林信康、またちょっと興味が出てきました。ちゃんと聴いてみようかな、エンヤトットも。