噂のTTB

bearsmick2012-06-04

このところベアーズ・カフェのヘヴィ・ローテーションのCDは、テデスキー・トラックス・バンドのライヴ・アルバム「エヴリバディ・トーキン」で、毎日聴いているのですが、一向に飽きが来ません。
最近のバンド(とはいってもそれなりのキャリアを持つミュージシャンたちですが)では、一押しのこのバンド、奥様のスーザン・テデスキー(Vo,Gt.)のバンドとギタリストで自身のバンドやオールマン・ブラザース・バンドでも活躍している旦那さんのデレク・トラックスのバンドが合体した総勢11人という大所帯のバンドです。
昨年発表されたアルバムの出来も素晴らしかったのですが、今回はライヴということで、先日の来日公演を経験出来なかった僕は、すごく楽しみにしていたのでした。という訳で早くから某密林に予約していたものが発売日に届いたのですが、それはちょうど青森に出かけた日だったので、帰って来た一週間後に初めて聴くことが出来たのでした。
ライヴ・アルバムということもあって、アルバム・タイトルの「エヴリバディ・トーキン」(ニルソンの「噂の男」)をはじめ、J・セバスチャンの「ダーリン・ビー・ホーム・スーン」やS・ワンダー「アップタイト」などカヴァー曲も多いのですが、ライヴにおけるカヴァー曲は、そのミュージシャンの趣味嗜好が窺えるので、僕は好きです。
そして、大所帯バンドにかかわらず、音数や音圧に頼らない演奏と歌が空間的に広がる録音のおかげもあってとても心地よく素敵です。特にJ・セバスチャンの「ダーリン・ビー・ホーム・スーン」で聴けるサウンドは、僕が若い頃大好きだったヤング・ブラッズ(三人組でのライヴでしたが)に近い感じがするし、原曲もこれまた好きなラヴィン・スプーンフル時代の曲だし一聴して気に入りました。
ほんとスケールの大きい、そしてブルースやジャズなどいろんな音楽を吸収消化した素晴らしいロックを聴かせてくれます。デレク・トラックスの超絶ギター・テクニックはもちろんのこと、スーザンの歌がこれまで以上に上手くなったようで心に響いてきます。
「う〜ん、ライヴを観たいな、聴きたいな!」と強く思わせてくれるアルバムです。