レスト・イン・ピース

bearsmick2012-05-13

先日、他界したレヴォン・ヘルムのライヴDVD(CDもありますが)を某密林にオーダーしていたのですが、それがようやく届きました。僕と同じように亡くなってから、やっぱり持っていなくちゃとオーダーした人が多かったのでしょう、在庫切れをおこしたようで、普段より時間がかかりました。
2008年の9月17日にナッシュビル?のライマン・オーディトリアムで行われたライヴの模様を収めたこのDVDは、音楽監督のラリー・キャンベル(マルチ・プレーヤーであり、ボブ・ディランやデッド関係との共演もある人です)をはじめ娘のエイミー・ヘルムを含むレヴォン・ヘルム・バンドにシェリル・クロウやサム・ブッシュ、バディ・ミラー、ジョン・ハイアットといったミュージシャンたちがゲスト参加するといった、僕にとっては豪華なキャストでのライヴです。そしてザ・バンドの曲をはじめブルースやカントリー、ロックンロールといったレヴォン・ヘルムが演ってきた良質なアメリカン・ルーツ・ミュージックが堪能出来るのでした。
もう病気を発症した後だと思うので、見るからに老いを感じさせる姿なのですが、それでもちゃんとドラムを叩きながら、マンドリンを弾きながら歌う姿は、それを感じさせないほどに力強い姿で感動的でした。生涯一ミュージシャンといった気概をそこに見たのは僕だけだはないと思います。
別にいつも新しいことを追い求める必要もないし、自分のルーツに忠実に音楽に身をささげる生き方もロック・ミュージシャンとして一つのあり方だと思います。先日の鮎川誠さんもおっしゃっていましたが、最初から好きなことをやっているから、別に変わったことをやる必要もないんだと。まったくもってその通りです。まぁ、最初からそれが分かっている人はそう多くないだろうし、つい色気も出たりするのでしょうが。
今日、友人からのメールで、スタックス・サウンドを支えてきたブッカーT&MG’Sのベーシストであるドナルド・ダック・ダンが亡くなったことを知りました。またも僕が好きなミュージシャンが一人旅発って行きました。
自分の歳を考えても、僕に多大な影響を与えてくれたミュージシャンたちが、もう相当なお歳になっているのは当たり前のことです。彼らが残してくれた文化遺産である音楽を後世に繋げていくのも僕たちの仕事なのかもしれません。
安らかにお休み下さい。ご冥福をお祈りします。