サウンド・オブ・サイレンス

bearsmick2012-02-21

サウンド・オブ・サイレンス」と言えば、サイモン&ガーファンクルの名曲のタイトルですが、先日、図書館の棚にあった新刊のタイトル(五十嵐貴久著)もそうだったので、思わず手にとってパラパラとめくってみて借りてきたのでした。
内容はというと、女子高生間のいじめや友情、恋愛、そして打ち込める対象としてのダンスなどを通して成長していくという青春物語なんですが、一味違うのは、ここで主体になるのがろうあ者たちのダンス・チームであり、マネージャーとして支えるのが健常者の少女だということです。
実際にどれだけのろうあ者のダンサーがいるのか知りませんが(この小説の中では、ろうあ者だけのダンス大会もありました。)、耳が聞こえない人がどうやって音楽に乗って踊れるのか?という疑問もあったのですが、フルボリュームで音源を再生しスピーカーに触れることでそのビートを感じて身体の中に入れて、踊るというある種原初的な感覚に納得しました。
文体自体は、ポップで軽い感じで、映画やドラマ化されそうな小説だったのですが、読後感も爽やかで良かったです。音楽好きな僕ですから、音楽が聴こえてきそうな文章や小説はもちろん好きです。
自分の青春があまりパッとしなかったからか、熱かったりワクワクする青春小説もたまに読むと楽しいなぁ・・・。(笑)