君がここにいてくれたら

bearsmick2012-01-15

いやぁ、全くの安息日の日曜日でした。一歩も外に出る事もなくPCも開かず、TVで映画を観続ける日で、あまりの曇天空のせいで?ウォーキングさえも止めた今日でした。(笑)
という訳で、これといって書くこともないので、昨日の土曜日のことをちょとだけ書いておきますね。
たけさんからのメールで1月14日は、ボビー・チャールズの命日だと教えてもらったので、お客さんに関係なく1人ボビー・チャールズのCDを聴きました。昨年末に出た1974年の幻のセカンド・アルバムのことは、先日ここでも取り上げたのですが、今回はジャケットの矢吹申彦によるイラストが素敵な、1994年に発表されたアルバム「ウィッシュ・ユー・ワー・ヒアー・ライト・ナウ〜君がここにいてくれたら」を取り上げてみたいと思います。
チェス・レコード最初の白人ミュージシャン/ソングライターとして1950年代から活躍していたボビー・チャールズですが、僕が意識して好きになったのは1972年のアルバム「ボビー・チャールズ」からです。ウッドストックのベアズヴィル・スタジオで作られたこの作品は、ハート・ウォーミングで渋い良い歌揃いの傑作アルバムで、僕の長年の愛聴盤なのですが、この「ウィッシュ・ユー・ワー・ヒアー・ライト・ナウ〜君がここにいてくれたら」も、ちょっと元気なニューオリンズのりが強い名作アルバムだと思います。
元々ニューオリンズに近いルイジアナ州アベヴィル出身というだけあって、ニューオリンズ音楽やスワンプ・ポップが身についた本物のミュージシャンであるボビー・チャールズ、優しいラヴ・ソングも社会派的な視点の歌も柔らかでしなやかなサウンドと歌で聴かせてくれます。
実は、このアルバムは純然たる新録による作品ではないらしく、1984年に録音された作品と1992年、93年に録音された作品とで構成されています。ですが、そこには時間によるギャップというものは存在しません。というか彼の作品は1972年のものから亡くなった2010年に発表されたものまで、ほぼ変化はないように思います。これは褒め言葉なんですが、しっかりと個性を確立していたからでしょう。(大好きなJ・Jケールにも同様な感想を持っています)
そしてもう一つ、この作品を際立たせているのは、例えばニール・ヤングやウィリー・ネルソンといった参加ミュージシャンが豪華な事です。なんでもこのセッション/出会いがきっかけになって、その後の「ファーム・エイド」(1985年に行われた農民救済のチャリティー・コンサート)に繋がったのだとか、音楽が持つ作用が窺えるエピソードだと思います。
何時聴いても心休まるボビー・チャールズの音楽ですが、このアルバムのタイトルのように「君がここにいてくれたら」と思うような人と一緒に聴けたら、幸せでしょうね。(笑)