ブラック・カルチャー観察日記

bearsmick2011-12-27

僕はアメリカを中心とした黒人文化、特にブルースやR&B,ソウル・ミュージックなどの音楽が好きです。もちろん最初はロックから入ったのですが、そのロックの礎は黒人音楽にあるわけで、黒っぽいグルーヴ感があるもの、ピーター・バラカン氏言うところの「ブルース心」がある音楽に惹かれてきました。
とはいうものの実際にアメリカ、黒人コミュニティに暮らした事があるわけでもなく、一方的な思い込みや感覚でしか知りません。でも音楽やスポーツの世界のブラック・カルチャーってカッコいいでしょ?自分では黒人ファッションのまねをしたことはないのですが、若い人がヒップホップ・ファッションに身を包んだり、髪をドレッドにするのを嫌な気分で見たことはありません。もし自分も若かったらまねしてたかも知れませんからね。僕が若かった頃は、ヒッピーに憧れただけで・・・。(長髪&Gパン、Tシャツ。笑)
で、今回紹介したい本は、日本人の写真家、ライターである高山マミさんが、シカゴの黒人男性と結婚して、そのコミュニティ内のブラック・カルチャーに文字通りカルチャー・ショックを受けつつも冷静に観察したものでタイトルもずばり「ブラック・カルチャー観察日記」というものです。
軽妙な語り口で綴られる彼ら独特の文化や世界観には、外側からしか見れない僕たちにも「目からうろこ」ってな感じで思い知る事ができます。うすうす感じていた事や「へぇ〜!?」っていうもの、「やっぱり!」と思うものなど楽しく勉強になりました。いっそう黒人音楽にも興味が持てます。が、僕が好きなのはコンテポラリーなものより古い世代のものなのですが。実際ブルースを聴くのは白人ばっかりという状況らしいですから。
もちろん差別はいけないことですが、区別されることは必ずしも悪いことではありません。大事なのは、その差をお互い認めて尊敬しあえるかどうかだと思います。
ともあれ、異文化に興味がある人や音楽が好きな人には面白く読める本だと思います。出版元も我が国の黒人音楽紹介に功績があるP-VINE、お勧めです。