読書は好きだけど・・・

bearsmick2011-07-05

ほんと今年はどうしたのでしょう?来る日も来る日も雨ばかりです。お客さんも来ないので困っちゃいます。という訳で営業中の店でも読書三昧な日々、今月に入ってまだ5日なのにもう3冊読んでしまいました。(笑)
前にも書いたように、僕は書評などあまり読まず、図書館へ行っては書棚をザーと見渡して気になった本を借りてきては読み飛ばしています。その中で面白かったり気に入った作者の本を集中的に読むことは良くあります。書棚から僕に「読んでみて!」と訴えかける本を手に取ります。(笑)
最近では、先日もここで取り上げた久坂部羊という作家に興味があって、今日も彼の処女作である「廃用身」を読み終えました。その久坂部羊さん、僕よりちょっと年下で本職はお医者さんだそうです。医者で作家という二つ(以上?)の才能を持った人は、森鴎外武田泰淳北杜夫それに手塚治虫と今までも何人もいらっしゃるのですが、同世代の人というところでも興味をひかれます。そして医療の現場、現役の医者ならではの内容とその構成力も魅力的です。
「廃用身」という言葉ははじめて知ったのですが、脳梗塞などで麻痺し、リハビリをしても回復が見込まれない、動かない手足のことをいうそうです。誰しも他人事ではないであろう老後・介護の世界を小説という形を借りて問題提起、また読ませる力は、僕がほぼ一日で一気に読んでしまったことでもお分かりでしょう。先日取り上げた「神の手」も先日読んだ「無痛」も医療の世界を上手くエンターテインな小説の世界で表現していると思います。もちろんノンフィクションではないのですが、それでも普通では分かりづらい世界を垣間見せてくれる貴重さはあると思います。
読書は好きなのですが、ちょっとは忙しくて本読む閑もないなぁ!なんて言ってみたいものです。(笑)