おさらい

bearsmick2011-07-02

ここ3日間、アトランティックR&BのLP14枚組(2枚組×7)ボックス・セットを聴いていました。これは1985年に発売されたもので、当時はまだCDの時代ではなくて、渋谷にあった日本最初のタワー・レコードで買ったものでした。それもLP14枚組ともなるとそれなりのお値段がしたので、その時持ち合わせがなかった僕は、お取り置きをお願いしてまで買ったという思い出もあります。一体いくらだったのか忘却の彼方です。当時は買えていたんですねぇ、今じゃ考えられないけど・・・。
このボックス・セットは、1947年から1974年までのアトランティック・レコードに残されたR&B〜ソウル・ミュージックの数々の名曲を収めたもので、年代順に聴いていくとその変遷や進化が手に取るように分かります。当時の僕は戦前のブルースやジャズなどにも興味を持っていた時期でもあったので、現代へと続くアメリカ音楽、特に黒人音楽の良い教科書になったものでした。

とはいうものの別に勉強の為ではなく、あくまでも楽しむことが第一義、だって何時の時代でも黒人音楽ってカッコ良いんですもの。特に僕が本格的に音楽に興味を持つようになった1960年代中後期のアトランティックは、スタックスと契約をしていただけにサザン・ソウルの宝庫でした。毎週ヒット・チャートをチェックしていた中・高校生時代にも当時のナウいロックに交じってシュプリームスなどのモータウン系やオーティス・レディングなどのソウルが流行っていました。僕もよく分からないままにシングル盤を買っていたものです。そんな訳なので、僕にとってのアトランティックのR&B/ソウルというとどうしてもスタックス系のサザン・ソウルということになってしまいます。ですが、こうやってアトランティックの歴史的音源を聴くと確かにニューヨークのレーベルだけあるのも良く分かります。天才レイ・チャールズもいたしね。
それにしても昔の人はほんと上手いと思います。楽器のテクニックや歌の表現力なんてもうすでに出来上がっているように思います。そして楽曲の素晴らしさは言わずもがなですね。
スタンダードといってもいい素晴らしい楽曲のオンパレードのこのボックス、やっぱり僕にとって宝物です。