ブルースギター大名鑑

bearsmick2011-03-29

現在、唯一定期購読している音楽雑誌「ブルース&ソウル・レコーズ」を出しているブルース・インターアクション/P-Vineから「ブルースギター大名鑑」という本が出版されるのを知ったのは、もちろんその雑誌での広告ページ/記事だったのですが、けっこうなお値段がするので、ちょっと逡巡していたのですが、昨年のCD10枚組ボックス「日本のロック&ブルース大全」の時と同じように、音楽系の店を細々ながら営んで生計を立てている僕は、「これは持っていたほうが良い!」と強く思ったのでした。で、近所の本屋さんにオーダーして取り寄せてもらったのですが、これが十分元が取れるくらい楽しめるものでした。
ギターやミュージシャンの豊富な写真と共に、ざっくりとブルースの歴史や重要なミュージシャンのこと、そして、もちろんそれらのブルースを支えてきたギターが時代に沿って取り上げられています。
ブルースという音楽は、それまでの音楽と違ってギターの存在価値が大きいです。もちろんピアノやサックス、ブルース・ハープ(ハーモニカ)といった楽器の存在も避けては通れないのですが、やっぱりギターの存在感は一際大きくて、まだ電化されていなかったアコースティックの時代から電化された以降のエレキ・ギターの時代と、まるっきりその後のロック&ロール/ロックの時代を先導してきたものでした。ビートルズローリング・ストーンズといったバンドも、最初はみなアメリカの黒人の音楽、R&Bやブルースに多くを負って始まったことは周知の事実ですね。
そんな花形楽器であるギターに焦点をあてた書籍や雑誌は、これまでもたくさん出版されていると思いますが、この本はブルースに絞ったことで、ギブソンフェンダーといった有名ブランドだけでなく、その時代の多くのミュージシャンたちが使っていたという通信販売で買えたチープなギターも多く取り上げられています。そしてそれらがまたヴィンテージ感もあって可愛いのです。
昨年、僕がオークションで落札してここでも紹介したシルヴァートーンもそんな中の一本で、この本には出てこないもののシルヴァートーンの他のギターは取り上げられています。そうそう僕の持っているものは、ビッグ・ジョー・ウィリアムスが使っていたギターと同じモデルだということは、ヴィデオで確認済みです。(笑)
まぁ、おもちゃと同じで、好きな人には堪らないギター、ページをパラパラとめくりながら写真を眺めるだけでも幸せな気分になります。