1972年

bearsmick2010-07-05

これまでも何回か書いてきたので、ご存知の人もいらっしゃると思いますが、1972年というのは僕の人生の中でもけっこう大きな意味を持った年です。
ちょうど大學受験の時期に、あの連合赤軍による「浅間山荘事件」が起こったし、運良く現役で合格した僕は、浪人した友人たちより一足先に東京生活へと向かったのでした。
とはいうものの田舎出の何にも知らない若者だったので、これといって都会の生活を送れたわけではないのですが、ロック喫茶やロック・コンサートに足繁く通えたことは良かったですし、田舎では手に入らなかったレコードを実物を見ながら選び買えたのも幸せなことでした。
高校時代に「スカル&ローゼス」という名で知られる2枚組みのライヴ「グレイトフル・デッド」を聴いて好きになっていた僕ですが、決定的にグレイトフル・デッドを好きになったのは、「ヨーロッパ’72」と題された3枚組みのLPを買って聴いたからです。もちろんその頃には、「ワーキングマンズ・デッド」「アメリカン・ビューティー」というデッドがアコースティックなよりルーツを感じさせる音楽をやるようになった名盤も聴いていたと思いますが。
ということで1972年は僕にとって特別な年なわけですが、その「ヨーロッパ’72」を聴いたのは、発売された翌年ということになるのでしょうが、ライヴ自体は72年ですからね。
昔は、そのライヴの様子を観られるなんて思いもしなかったのですが、その時の様子を収めたTV番組のVHSを友人からもらって驚き、嬉しかったものでした。そのVHSは映像と音がシンクロしていないところもあってちょっと気持ち良くなかったりもしたのですが、それよりなにより当時のライヴの様子がうかがい知れるだけでも嬉しかったものでした。
時代は現在に移り、コレクター向きネット・ショップにその完全版と銘打たれたDVDが出ていたのです。もちろんオオフィシャルのモノではないのでしょうが、音、映像共にけっこうちゃんとしています。そして何より3時間にも及ぼうとする当時のライヴの様子が収められているのです。これは大きな驚きと喜びを僕にもたらしてくれました。ただジャケットには「デンマーク76」と大々的に間違ってプリントされているのが、ナンダカナァ!ではあります。(裏にはちゃんと4.17.1972とクレジットされています。笑)
若かりし頃、何回も聴き込んだアルバムの映像です。ありがたいです。これまた家宝となるべきDVDです。(笑)