タイムレス

bearsmick2010-04-22

いやぁ、体調不良な日が続いています。基本おバカで健康だけには自信があった僕にしては体調不良が2,3日続くことは珍しいです。とはいうものの個人事業の悲しい性、店を休む訳にもいかず、地味に営業しているのですが、僕のことを思ってかお客さんはお見えになりません。(このような場合、来てもらって売り上げがあがるのと、ユックリと休めるのとどちらが良いのでしょうか?苦笑)
そんな今夜、ちょっと嬉しい宅配便が届きました。某密林からの包みには今年1月だったかに亡くなったボビー・チャールズの新譜「タイムレス」が入っていました。僕が彼の音楽を好きなのを知っている横浜のたけさんからのプレゼントです。ほんとありがたいです。
このアルバムは、ニューオリンズの盟友であるファッツ・ドミノへ捧げられていて、彼の誕生日に発表される予定だったようですが、その前にボビー本人が逝ってしまったのでした。
そんな情報もちょっと頭に入れて、早速聴いてみました。一曲目がそのファッツ・ドミノへの曲「ハッピー・バースデイ・ファッツ・ドミノ」で、この曲にはデレク・トラックスのギターがフィーチャーされていて、当たり前といえば当たり前ですがニューオリンズ音楽の香りがプンプンです。この曲に限らず、このアルバムのレコーディング・メンバには、キーボードにドクター・ジョン、ギターにサニー・ランドレスといったルイジアナ/ニューオリンズを代表するプレイヤーが参加しているので(我が国ではヴェンチャーズのギタリストとして有名なジェリー・マッギーも参加しています。彼もまたルイジアナの人ですね。)、全体的にニューオリンズの陽気でユッタリしたリズムとノリが楽しめます。そしてボビー・チャールズの優しく暖かな曲と歌がたっぷりと入っているのです。
以前、このブログに取り上げた時も書いたことなんですが、ボビー・チャールズの作品は、時代の流れや演奏テクニックうんぬんを超越した素晴らしさがあります。そりゃ、人によっては、それをつまらなく感じたりする人もいらっしゃるかもしれません。が、それこそがボビー・チャールズの音楽なんです。必要最小限の音で奏でられる暖かい音楽は、聴くものを優しく包み込むかのようです。
タイトル通り、時代に左右されることなく自身の音楽を作り歌い続けてきたボビー・チャールズの最後の作品になるのでしょうが、これまでの作品同様、なにかの機会にはこのアルバムも聴き続けることになると思います。
ボビー・チャールズの音楽に接することが出来た幸せに感謝するとともに、また冥福を祈りたいと思いました。