惜しい!

bearsmick2010-03-26

はい、今夜も金曜日とは思えない閑な夜で困ッチングなベアーズ・カフェです。で、今夜もVHSをDVD化しようと随分前に放送された「伝説のフォーク/高田渡」をコピーしながら観ていたところへ、何気に都会風の若者がやって来ました。
開口一番「おっ、高田渡ですね。」と言います。なんでも仕事で人吉に来て数ヶ月、音楽が聴ける店を探していたそうですが、人に訊いても「そんなところはない。」と言われていたそうです。そんな彼が人吉の街を徘徊して、今夜ベアーズ・カフェに辿り着いたのですが、これもあのA面ボードの効用でしょうか。(笑)
で、あれこれ話しているとこのS君、相当の音楽好きだということが分かってきました。千葉出身で大学が長野、そこで年上の音楽好きの人たちに沢山の良い音楽を教えてもらったのだそうです。一応グレイトフル・デッドも知っていたのですが、ちゃんと聴いたことがないようだったので一緒に「デッド・ムーヴィー」を観ました。もう冒頭のアニメでヤラレたという顔をして、ライヴ・シーンにも良い反応を示してくれて僕も嬉しかったです。
「こんな良い店は、都会にもそうありませんよ。僕なら毎日通っちゃうなぁ!」とのありがたいお言葉も頂いたのですが、残念ながらS君は東京に戻ってしまうそうです。彼が勤める会社は青山にあるそうで、やはり共通の店やミュージシャンたちの話題にも花が咲きました。
デッドの後は、彼が好きだというマーヴィン・ゲイをアナログで聴き、更にそれならと僕のお薦めのカーティス・メイフィールドサム・クックの「ハーレム・スクウェア・ライヴ」と聴きました。彼は「アナログで聴いたと自慢出来るなぁ!」と笑顔で言ってました。だってS君は27歳ということなので、物心ついた時にはもうアナログ・ディスクはなかったかもしれませんからね。
 
それにしてもその若さに関わらず、良い趣味してたな、S君。一番好きな音楽はオーセンテックなスカだと言ってたけど(スカ・フレイムスなど共通の知人もいました)、きっと友達からは若年寄って言われているんだろうな。(笑)
せっかく楽しく音楽を聴いたり話したり出来る若者と知り合えたのに、出会ってすぐに居なくなるなんて・・・、惜しいなぁ!そして貴重な常連さんを逃して残念だなぁ!(笑)
結局相当長い時間を過ごしたS君は、オーティス・レディングのソウルフルな歌声に見送られて帰っていったのでした。また機会があったら来てね、S君。