ご苦労様

ちょっとだけ親孝行の真似事をしている伯父さんですが、実は先生からはもう長くはないと言われています。今回で何回目の入院かも分からないくらいなんですが、今までと違って随分弱ってきていて自分では思うように動けなくなっています。
それでも自分で動こうとしたり、そんな自分に納得がいかないのか「もうダメだぁ〜」と弱音を吐いて「死にたい」とか言っているものだから、これまでの4人部屋から個室へと移されています。
今夜は、とうとう病院から付き添いの要望があって、最初はカミさんが行っていたのですが、仕事を終えてから僕が病院へ行くことにしました。自分の親の時にもこんな経験は無かったので、まるで初めての経験です。どうやって良いかも分からず、ベッドの傍らのソファーに横になっていたのですが、明け方になって伯父さんは起き出し、動こうとしています。もちろんそれは危険なことなので手を貸したのですが、病気とはいえ伯父さんはけっこうな力で抵抗と言うか、思い通りに動かない身体を動かそうとしています。
どうにか治まったのち、気分転換に良いかと思って伯父さんを車椅子に乗せて館内を散歩して、窓からまだ薄暗い外の景色を見せて、まだ寝ていて良いんだよということを知らせることにしました。
結局、ちょっとづつ仮眠はとれたものの朝の9時くらいまで病院にいました。このような状態になると用を足すのが一番の大仕事になるということも実感出来ました。仕事とはいえ赤の他人の下の世話をする看護士さんには本当に頭が下がります。
よく冗談で、娘に「お父さんが、お爺ちゃんになって寝たきりになったら、オシメ替えてね。」と言っていたのですが、こりゃ冗談じゃなくなったぞと思った今日の日でした。