桐野夏生「グロテスク」

bearsmick2009-07-19

僕は読書家というほどではないにしろ、毎日何かしら活字を読んでないと落ち着かない人間です。それは毎日の新聞に始まって趣味の雑誌や書籍、そして図書館や友人から借りてきた小説など脈略もなく読み飛ばす感じです。
基本的にどんなつまらないと思った本でもけっこう頑張って読み終えます。雑誌なんかもけっこう隅から隅まで読んだりします。きっとこれは生来の貧乏性というかけち臭い性格からきているんだと思います。(笑)
手元にある読み物がなくなったので、先日久しぶりに図書館へ行ったのですが田舎の図書館の貧相さにはガッカリするものの、それでも毎回なんかしらの本を借りてきます。そういえば久しぶりに行ったら偶然に二人の知人に会いました。で、挨拶というか「こんなところで・・・。」となるのですが、図書館に行くことは別に不思議なことではないと思うのですがね。(笑)
その時借りてきた桐野夏生「グロテスク」に引き込まれて、昨日今日と相当なペースで読んでいます。特に今夜は閑な夜だったので、音楽を聴きながら(というか流しながら)読んでいました。
僕より2歳上の桐野夏生さんの本を偶然に読んで以来、けっこうファンになって、それこそ図書館に新しい本があると借りては来ては読んでいるのですが、この「グロテスク」今まで以上にグロテスクで引き込まれ読み応えがあります。
主人公はじめ主だった登場人物それぞれの視点から書かれているので、その世界がぐるんぐるんと廻ってつい読むのを止められなくなってしまうのです。おかげで好きなPCも開かずにこの本を読むことに集中してしまいました。けっこうな量がある本なんですよ。
いつものことながらある種ハードボイルドな(女性らしくないというか性別を感じさせない)クールな文章と現実に起こった事件を下敷きにした展開に思いっきり引き込まれてしまうのです。
内容に関してここで書くのは控えさせてもらいますが、ナンか面白い本ないかと思っている人にはお薦めです。