Chu’s Garden

bearsmick2009-05-18

小坂忠の10枚組ボックスセット(CD8枚、DVD2枚)を聴いています。もちろん今まで持っていた作品も多いので、目新しいというのは、このボックスの為に編集されたCD(70年代のライヴやサントラなどに使われたもの)や同じく未発表だった映像作品を集めたDVDということになるのですが、音楽の素晴らしさとともに、同封された100ページ近いブックレットの充実振りが嬉しかったです。
小坂忠本人へのインタビューはもちろんのこと公私共にパートナーである奥様の高叡華さんや盟友細野晴臣氏、当時のプロデューサーだったミッキー・カーティス氏へのインタビューもホント充実していて、当時からのファンである僕は興味津々、音楽以上に楽しめました。(って言いすぎだよね。笑)
1970年代初頭は、まだ日本のロックは出来立てのホヤホヤ状態で全てが手探り状態だったと思うのですが、ミッキーさんの言葉、例えば「いわゆるスタジオ・ミュージシャンだけだと、音が予想できちゃうし、別に上手くなくても良いんだ。上手い演奏と良い演奏はちがうでしょ。」とか「やっぱり歌詞通じないと、つまらないじゃない。意味が伝わらないと。」といった言葉には思わず相槌をうちました。日本語でロックが出来るかとかアコースティックなロックがあるのかなんて真面目に論じていた時代ですからね、当時は。(笑)
このボックスを聴くことである分野の日本のロックの変遷も少しだけ理解することが出来ます。そしてそれは僕の趣味にとても合っています。やっぱりこのボックスは僕にとってお宝です。それにしても忠さん歌が上手いなぁ!そして今聴いてもやっぱり「ほうろう」(1975年の作品)は大傑作だと思います。