ホット・メニュー

bearsmick2009-03-16

ベアーズ・カフェには、地元の人があまり来てくれない。という愚痴をこぼしてしまったのですが、今夜もまた熊本市内からのお客さんしかお見えになりませんでした。(遅い時間になって近所でお店をやっているHさんがスタッフと一緒にやってきてくれましたが。)
その熊本からのお客さんは、市内で大きなライヴ・ハウスをやっている方でした。僕も数年前、東京スカ・パラダイス・オーケストラを観に行ったことがあります。僕より10歳ほど歳下の人なんですが、当然音楽が好きなので、ベアーズ・カフェのことはミュージシャンやいろんな人から聞いていて知っていらっしゃったそうです。他のところでどんな評判なのかはちょっと知りたいものですが、こうやってわざわざ来てもらえているのは、そう悪くない評判なのかなと勝手に思っていることにします。(笑)
音楽が好きなお客さんは、ほぼ例外なく店にあるLPやCDなどに興味を示してくれます。今夜のその人もレコード棚に近い席に座ってレコードを見ています。そんなお客さんには、大体僕が「何かリクエストあったらおかけしますよ。」って声を掛けるのですが、今夜はサディスティック・ミカ・バンドの「ホット・メニュー」のLPがさっと出てきました。
意外と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、僕はサディスティック・ミカ・バンドは好きでした。もっともライヴとなるとそう見たわけではないのですが、彼ら(特に加藤和彦のセンスにはやられていました。)のポップで尚且つ卓越した演奏テクニック、そして楽曲の面白さは、当時LPを聴いて知っていたものでした。
で、その「ホット・メニュー」を一緒に聴いたのですが、いやぁ、久しぶりに聴くこのアルバム、音も良いしカラフルで楽しいアルバムでした。この作品もまたクリス・トーマスビートルズロキシー・ミュージック関係で有名なイギリス人)がプロデュースしたもので、彼らにとっては最後のアルバムになったのですが、当時一緒にイギリスをツアーしたというロキシー・ミュージックの作品にも勝るとも劣らない作品に仕上がっています。あの時代にこんなポップでお洒落で暖かい音楽をやっていた日本のバンドがあったということだけでも凄いことだし、現在のJポップが好きな人、つまらなく思っている人なんかに是非聴いてもらいたいアルバムの一枚だと思います。
更にその後のリクエストは山下達郎の「メロディー」(大ヒット曲、クリスマス・イヴが収録されているLP)だったのですが、これもまた久しぶりに聴きました。音にこだわる山下達郎だけあって、これまた素晴らしく良い音でした。普段あまり音質とかには気を使っていないのですが、ある程度の広さと音量で聴くアナログの音の良さにはビックリしちゃいます。
今から30年くらい前の日本の音楽を聴いて、自分の音楽性の低さを自覚させられたのですが、そうとも言ってられないのも事実。だって東京ライヴまであとわずかです。夜中に一人練習していると冒頭に書いた近所のお客さんがお見えになったのでした。(笑)