お袋の味

bearsmick2008-11-14

毎回紹介しているフリー・マガジン、「ライスペイパー88」の最新号Vol.19が届いています。店に置いてあるので、興味がある人には是非取りに来てもらいたいです。(で、ちょっと飲んでいってもらえれば、ベアーズ・カフェとしても助かるなぁ!笑)
毎回書いているように内容、装丁ともに良い仕事の「88」なのですが、連載記事に「cook in neutral」というコーナーがあって、セツさんという方がその料理と文章を担当されていらっしゃいます。多分、昔、僕が知っている人だと思うのですが、確認はしていません。
で、そのコーナーで取り上げられている料理は、基本的に和食で、それも昔の日本の食卓に上がっていただろうモノが多いです。さすがに写真と共に掲載されているので、ちょっとした料理屋さんのような形でキレイに盛り付けられているのですが、最近の人は何につけてもオシャレな人も多いので、普段からこうやって食事を楽しんでいらっしゃる方も多いのかもしれません。
ともあれ、毎回取り上げられている料理がとても美味しそうで、食べたくなるものなのです。
我が家は、取り立てて有機無農薬とか自然食にこだわっている訳ではないのですが、出来るだけは自然で美味しいものを摂るようには心がけています。子供が小さい時は、ホワイト・ソースだのお肉だのけっこうコッテリした洋風な食事も多かったのですが、現在の夫婦だけの生活になったらグンと野菜や魚の出番が増えてきました。もっとも揚げ物&ビールという黄金の取り合わせも相変わらず好きなので、定期的には出てきますが。(笑)
ちょっと前の日記でも書いたのですが、自分探しの旅の途中の娘が、今家に帰ってきています。で、面白いのは、以前は好きでなかった鍋や焼き魚と味噌汁といった和食の家庭料理が食べたいのだそうです。僕自身もそうでしたが、実家を出て初めて分かる母親の料理のありがたさや美味しさに気づいたということですね。
今夜の夕食も、娘のリクエストでぶりの照り焼き、豚汁、高や豆腐とガンモドキの煮物、野菜とじゃこの和え物などの和食が食卓を飾りました。カミさんも知り合ったばかりの頃はそんなに料理が得意というわけではなかったように思うのですが、四半世紀も一緒に食卓を囲んでいると、さすがに我が家の味というものが出来上がってきたのか、けっこう美味しい料理を作ってくれます。本当にありがたいものです。娘にもこの味を覚えて美味しい料理を作れるようになってもらいたいものです。
ところで、みなさんが思い出す「お袋の味」って何ですか?僕の場合は、「ひじきの煮物」です。亡くなったオフクロが上京してきて僕のアパートに泊まった時に、何が食べたい?と訊かれて作ってもらった料理も「ひじきの煮物」でした。細切りにしたさつま揚げやちくわと人参と一緒にちょっと甘く醤油で味付けられたこの料理、大好きです。
もちろんカミさんが作るひじきも切干大根もきんぴらも大好物です。決して主菜にはならないかもしれませんが、小皿や小鉢に盛られて(時には大鉢のまま)、ちょっと箸を伸ばす、日本人で良かったと思う瞬間でもあります。