頭をカプッと

人吉・球磨地方では一番大きく伝統もある秋の大祭である「おくんち祭り」の日だというのに、僕は2週間ごとの伯父さんの病院通いのお供で、神幸行列やお御輿、獅子舞を見ることもなく病院の待合室にいました。
子供の頃は、このお祭りが待ち遠しかったものです。現在も中川原公園になっている球磨川にかかる大橋の中州に、たくさんの露天商やサーカスまでもが来て、人もたくさん、多いに盛り上がっていたものでした。そして小学校も半ドンで、お小遣いを持った僕らは、そこでオモチャなどを買ったものでした。
そのお祭りの主体である青井阿蘇神社は、最近神社としては熊本県で初めて国宝に指定されたこともあり、ことの他今年の「おくんち祭り」は盛り上がったようです。このお祭りの期間、いろんな神事やイベントが行われていたようですが、僕の普段の生活パターンからまるっきり縁がないのがちょっと残念ではありました。(笑)
そうそう、このお祭りの行列には獅子舞も出て、その獅子舞の獅子頭に頭をを噛んでもらうと赤ちゃんは元気に育ち、お年寄りには無病息災のご利益があると言われています。僕も幼少時に噛んでもらったことがあると思うのですが、子供心にはとても怖かったことを覚えています。知り合いの人の話ですが、自分の孫を連れていって、この獅子舞に孫の頭をカプッと噛んでもらうのが夢だったということでした。今日もたくさんの赤ちゃんたちが大きな泣き声を上げたことでしょう。(笑)
来年は、お祭りをせめて見に行ってみようかなと思います。