アル・ジャクソン〜スタックス・サウンドの要!

bearsmick2008-05-28

♪今日も朝から、今日も朝から、降るのは雨ばかり〜、あ〜ぁ、まっぴらさ♪(「ゴイング・ダウン・ザ・ロード・フィーリング・バッド」からの一節)と歌いたくなるような今日は、なんでも南九州は梅雨入りしたらしく、凄い雨が降り続いています。
こんな日はお客さんも来ないだろうなとタカをくくってヴィデオを観ていたら、福岡のイカしたロック・バンド「コーガンズ」のドラマーT君がやって来ました。仕事の関係で定期的に人吉には来ているというT君、久しぶりに人吉泊まりということでベアーズ・カフェに夕食を食べに来てくれたのです。一番豪華な(そして美味しい)マルディ・グラ・ガンボ(その名のとおり、全ての具とスープが入ったお祭りガンボで、お薦めです。)をいつものように美味しい美味しいと言いながら食べてくれました。ほんとありがたいことです。
いろいろ話しているうちにドラムのことになり、最近はまって見ていたDVD「スタックス/ヴォルト・レヴュー」のアル・ジャクソン(ブッカーT&MG'sのドラマー)のドラム・プレーを知ってるか?ということになり、彼が知らないと言うことだったので、早速今夜も観ることにしました。
以前から数多くのミュージシャンが好きなドラマーや影響を受けたドラマーにアル・ジャクソンを挙げていたり、オーティス・レディングやサム&デイヴを始めスタックスのレコードでの演奏では、そのタイトでグルーヴィーなドラミングには接していたものの、こうやって映像で観るドラミングには本当に圧倒されます。そう文字通り圧倒的なドラミングなんです。そのT君、見るやいなや「オレには真似出来ん。どうやったらあんなドラム叩けるんだろう!?元が違う。」と言っていました。
歌を生かすドラミングのことなども話題に上っていたのですが、アル・ジャクソンのドラムは多いに刺激・参考になるのではないでしょうか、今後のコーガンズも楽しみです。(笑)
そうそうこのDVDは、1967年の「スタックス/ヴォルト・レヴュー」と銘打たれたヨーロッパ・ツアーの時のスウェーデンオスロでの公園を映像に収めたものですが、その圧倒的なライヴ・パフォーマンスは素晴らしいです。まだ未見の人には是非観てもらいたいものです。
レヴュー形式の公演なので、まずはブッカーT&MG'sのインストから始まって、そこにマーキーズのホーンが加わり演奏した後、次々とアーサー・コンリィー、エディ・フロイド、サム&デイヴ、オーティス・レディングなどのシンガーが登場するのです。その盛り上がりといったらそれはもうソウルそのもの、実に素晴らしいものです。
それにしてもシンプルながら無駄のないこのグルーヴ感は一体何なのでしょうか?当時まだ若かったミュージシャンたちによるこんな演奏を目の当たりにすると、いつまで経っても追いつけない自分たちが情けなくなります。(笑)
このDVDには当時を振り返るコメントも入っているのですが、ギタリストのスティーヴ・クロッパーの発言で「つい最近、ネットの書き込みに、ブッカーT&MG's時代に、ドラム・マシーンを使っていたのですか?というのがあったのだが、そうとも使っていたさ、アル・ジャクソンというマシーンをね。」と言ってニヤリとするシーンがありました。この言葉が全てを物語っているように思います。
いやぁ、また観ようと思わせる、お宝映像です。