1969年、CS&Nかツェッペリンか?!

bearsmick2008-05-24

先日、某国営放送BSで放送された1982年のLAでの「クロスビー、スティルス&ナッシュ(CS&N)」のライヴを友人に録画してもらっていたので観ていました。
1982年というと、僕にとっての音楽はパンク〜ニュー・ウェイヴやレゲエの時代であり、下北沢中心の生活が青山に移った頃でもあり、それまでのロックは少数のミュージシャンやバンド、例えばグレイトフル・デッドライ・クーダー、デヴィッド・リンドレーなどを除くとあまり聴かなくなっていた頃でもありました。
東京を離れるちょっと前の1995年位にCS&Nは来日していて、友人からの誕生日プレゼントでそのチケットを貰ったので、渋谷のクアトロに観に行ったような記憶があります。グレアム・ナッシュ以外の二人はなんだか凄く太っていて、なんだかなぁ!と思ったものでしたが、さすがにスティーヴン・スティルスのギターは凄かったように思いました。そうそう日本では、ニール・ヤングの人気に比べてスティーヴン・スティルスの人気はイマイチのような気がするのですが、如何でしょう?僕はバッファロー・スプリングフィールド時代からのけっこうファンなのですが。「マナサス」なんて最高だと思います。
ところでその1982年のライヴですが、今観てみるとけっこう良いです。まだ太ってないし。(笑)1969年のデビューから基本的なものは変わっていないのです。スティルス主導のちょっと泥臭いロックな要素があるものと、さすがバーズ、ホリーズ出身というクロスビー、ナッシュの二人の個性が出たアコースティックでハーモニーがバッチリな曲という具合で、実にヴァリエーションも豊富で楽しめるものでした。
そうそう1969年と言えば、僕はまだ高校に入ったばかりで中学時代よりちょっとだけ増えたお小遣いでLPもやっとこさ買えるようになっていた頃で、尾城君と相談しながらお互い貸し借りしつつ新しいロック(その当時、ニュー・ロックとかアート・ロックとかいう言葉が出てきたように思います。)を聴いていたものです。もちろん情報源の多くはラジオだった訳ですが、当時ロックに力を入れ始めていたアトランティック・レコード(日本ではワーナー・パイオニア)から鳴り物入りでデビューしたのが、イギリスのレッド・ツェッペリンアメリカのCS&Nだったのでした。
 
多分、両方とも尾城君が買ったので、僕は借りて聴かせてもらったと思うのですが(当時の僕は、ジョニー・ウィンターやキャンド・ヒートなどアメリカの白人ブルースが好みだったように思います。)、レッド・ツェッペリンのうるさくて重く派手に思えるブルース・ロックよりCS&Nのちょっと変わったコード感やハーモニーの方がしっくり来たものでした。
実はその後も、レッド・ツェッペリンは評判も良いので聴いてはみたのですが、やっぱり自分には合いません。考えてみると大音量で派手なサウンドに対抗するべく生み出されたであろう歌唱法?その後のハード・ロック〜ヘヴィー・メタルに繋がっていく、あの甲高い声が苦手なようです。レッド・ツェッペリンのヴォーカリストロバート・プラントとギタリスト、ジミー・ペイジによる別プロジェクト「ハニー・ドリッパーズ」でのニューオリンズR&Bやスワンプ・ポップの演奏は、嫌いじゃないですから。(笑)
ともあれ、その後もずーっと音楽を聴き続けて世界中の素晴らしい音楽に出会っていくのですが、青春時代のこの選択がその後の音楽との付き合いに大きく作用したのは間違いなかったことなのでしょう。
その後、上京して食うものも食わず、レコードを買ったりロックのお店に入り浸るようになった僕は、もちろんCS&Nやそこにニール・ヤングが加わったCSN&Y名義のセカンド・アルバム「デジャヴ」やライヴ・アルバム「4ウェイ・ストリート」なども手に入れたものでした。更にCD時代になった折には、冒頭の写真の4枚組CDボックスも買ってしまったのです。やっぱり好きなバンドなんだろうなぁ!(笑)