ジョニー・キャッシュTVショー

bearsmick2008-04-17

音楽好きなマイミクさんや音楽雑誌で評判が良かった2枚組DVDセット「ザ・ベスト・オブ・ジョニー・キャッシュTVショー」を某密林の中古で探して買いました。それにしても発売されたばかりのものを遠方に居ながらにして、中古とはいえ安く買えるのは嬉しいです。
で、早速観たのですが、2枚合わせて4時間くらいあるので見応えあります。この番組は1969年から71年にかけてアメリカで放送されたもので、もちろんジュニー・キャッシュがホストを務める音楽番組なわけで、公開生演奏で放送されたもののようです。
この番組の何がすごいかと言うと、例えば保守的なカントリーの世界の人やファンには、当時の新しいロック系のミュージシャン(ディランやニール・ヤングジェイムス・テイラージョニ・ミッチェル、CCRなど)を紹介しているし、逆にロック世代の若者には、古いと思われるようなカントリーなどの音楽やミュージシャンを教えてくれたことかもしれません。
きっとジョニー・キャッシュ自身が、確かな耳を持った頭が柔らかいアーティストだからなのでしょう、カントリー界のミュージシャンだけでなくルイ・アームストロングレイ・チャールズスティーヴィー・ワンダーなども登場しています。曲によっては豪華なデュエットも披露してくれています。
その中でも目玉となるのは、デビューしたばかりのエリック・クラプトン率いるデレク&ドミノスでしょうか。アメリカ南部の音楽に魅せられたクラプトンが若手アメリカ人のリズム・セクションと組んだバンドですが、その演奏シーンは貴重です。また、トニー・ジョー・ホワイトとの渋い低音同士のデュエットで歌われる「ポーク・サラダ・アニー」もカッコ良いなぁ。
尾城君と一緒に見ていたのですが、カーター・ファミリーのマザー・メイベル・カーターのバックでギターを弾くノーマン・ブレイクの7・3分けの髪型に、彼は異常に反応していました。(笑)
今まであまり縁がなかったカントリー界のミュージシャンたちの演奏にも興味は尽きないです。ジョニー・キャッシュの奥方でもあるメイベル・カーターの娘さん、ジューンのけっこうひょうきんなところも可笑しいし、彼女が『茶びん』(僕が贔屓にしている人吉の食堂)の女将さんに似ているのも面白いです。尾城君は榊原郁恵に似てるって言ってましたが。(笑)
ともあれ、これから何度でも見直して、その都度発見がありそうなすぐれたDVDであることは間違いなさそうです。そうそう歌詞の日本語訳が出るのもポイント高いです。なんせカントリー音楽は、その物語性にも魅力がありますからね。
デッドの演奏で知っていた「エル・パソ」や「ビッグ・リバー」といった曲も、マーティー・ロビンス、ジョニー・キャッシュというオリジナルで聴けるのも嬉しかったです。