スプーン一杯の愛

bearsmick2008-04-08

最近、クルマの中で聴いているものにラヴィン・スプーンフルのファースト・アルバム「魔法を信じるかい?」があります。 僕のクルマには6連奏CDチェンジャーが付いていて、そこに入れたCDが順繰りにかかっている訳ですが、春を迎えるにあたって身も心も軽くなるようなものを選んだら、ついこのアルバムに手が伸びた訳です。
まぁ、昔からラヴィン・スプーンフルは好きなバンドではあったのですが、活躍したのが60年代中期ということで、実はリアルタイムではなくて、ちょっと後追いでそのサウンドの魅力に嵌まったものでした。
そのサウンドの肝というと、イーヴン・ダズン・ジャグ・バンド出身のジョン・セバスチャンがいただけあって、ブルースやフォーク、ジャグ・バンド等のアメリカン・ルーツの音楽を、これまたきっとビートルズの影響だと思うのですが、ロック・コンボ編成で再構築していることだと思います。これが、当時のトレンドだったブルース・ロックとは一線を画すような、良い意味での軽さを持っている訳です。
元から僕は、ハード・ロックやあまりに重く激しい音楽は好きでないので、このようなロック・サウンドは、もうバッチリでした。僕が一番好きだった日本のバンド「久保田麻琴と夕焼け楽団」にもヤングブラッズと並んでラヴィン・スプーンフルの影響を見るのは僕だけではないと思います。
ラヴィン・スプーンフルというバンド名、実は良く意味が分からなかったりするのですが、ブルースの名曲にも「スプーンフル」というのがあります。アメリカのダイナー(簡易食堂)なんかにある一振りするとスプーン一杯分の砂糖がでる容器のことをスプーンフルというようですが、コーヒー・カップにそのスプーンフルで砂糖を一振り注ぐという、なにやらブルースによくあるエッチな意味合いもありそうです。(笑)
ともあれ、スプーン一杯でもいいから、僕に愛を注いでくれる人やお客さんは、いつも募集しています。それも出来れば一番大きなメジャー・スプーンでお願いします。魔法ともども信じて待っていようと思います。(笑)