小さな唄に手を引かれ

bearsmick2007-07-18

先日のペケさんこといとうたかおさんのライヴの時に入手したのですが、ペケさんの半生記と言う趣の本のタイトルもアルバムと同じ「小さな唄に手を引かれ」というものでした。
ペケさんの歌/音楽は、彼の心体の奥底から搾り出されてくるように表現されるものが多いように思います。御存知の方も多いと思いますが、ちょっと神経質な性格もあり、人によっては気をつかったり疲れたりすることもあるかと思いますが、嘘偽りのいない真摯な良い歌を歌うことが出来るホンモノのシンガーだと思います。
この本を読むことで、より一層、ペケさんの歌/音楽世界を楽しむことが出来るようになりました。自分を大物に見せようとかドラマティックに見せようとか、そんな邪気が全く感じられない、ごく日常的にシンプルな文章は、読んでいてとても気分良いものでした。会話をしている時に時折見せる可愛らしさみたいな、ほんとうはそれこそがペケさんの本質なのかもしれません。
ともあれ、この本を読んだ後、聴く彼の歌は、今までとちょっと変わって聴けるようになったのも事実です。「フォーク・オブ・エイジズ」と名づけられた2005年に出た2枚組ライヴ・アルバムも同時に入手したのですが、コレがまた素晴らしいのです。基本的にはギターの弾き語りで、後半の数曲に松永孝義さんのベースが加わるだけのシンプルな音作りですが、コレがまた深く、心に沁みる良い出来なんです。ペケさん、ギターも上手です。先日のライヴを経験した人も、まだ聴いたことがない人にも是非聴いてもらいたいアルバムです。

ザ・バンドの名ライヴ・アルバム「ロック・オブ・エイジズ」に引っ掛けたタイトルであろう「フォーク・オブ・エイジズ」。友人のイワちゃんがやっている下北沢の「ラ・カーニャ」でのライヴです。これまた友人のkamokamoさんは、このライヴの時の受付嬢やっていたんだよね。更にジャケットのイラストも古くからの知人である沢田としき君です。これは正に僕に「持っていなくちゃダメでしょ。」と言わんばかりの作品なのでした。(笑)