いとうたかおライヴ

久し振りの（移転したベアーズ・カフェでは初めて）ペケさんこといとうたかおさんのライヴでした。今回は福岡のドリームボートの簔原淳平君がギター担当と言うことで一緒だったので、いつもよりカラフルな歌世界を満喫することが出来ました。
ストイックでシリアスな感じもあるペケさんの音楽ですが（その静かな歌も大きな魅力ですが）、日本でフォークという枠からいち早くシンガー・ソングライター的な音楽を確立した先達として僕も好きなミュージシャンの一人です。もちろん本人もおっしゃっているように故高田渡さんの影響も大きいのでしょうが、当たり前のことですが、自分自身の個性を発揮されています。
今までのベアーズ・カフェでのライヴはソロだったのですが、今回は淳平君の的確なギター（アコギによるスライド・プレーも）のサポートを得て、より表現力に幅が出て、豊かに楽しくなっていたように思いました。アコギ２本によるフォーキーなデュオということで、アコギ・ファンの人たちにも是非見て欲しかったです。良い音してましたよ、さすがプロですね。

ポジション・マークのインレイもキレイな高そうなＫヤイリのギター（初めてのお目見えです）のペケさんと古いカスガのギターの淳平君。そんなに高いギターじゃないそうですが、このカスガがまた良い音してるんだよね。やっぱり弾き込むことが大事です、ギターは。

後半のライヴでは、ペケさんは立ち上がっての熱演です。リクエストしておいた故若林純夫さんの名曲「雪の月光写真師」もやってくれました。やっぱり良い曲で感激しました。その後、若林さんと言えばということで、突如、僕にもお呼びがかかって「吉祥寺ブルース（サンフランシシコ・ベイ・ブルース）」を共演。僕も拙いブルース・ハープで参加させていただきました。どんな歌を歌ってもしっかりペケさんの歌になるのが素晴らしいです。その後も何曲か一緒にセッションさせてもらいました。音楽は聴くのも良いけどやるのも楽しい。(笑）
ライヴ終了後は、飲みながら楽しいお話タイム。その昔、デビューしたてのペケさんと下北沢で会った時の思い出話やら、とりとめもない話で楽しい時間は過ぎていきます。当時リアル・タイムで買っていたデビュー・アルバムに今更ながらサインをもらいました。書いてあるようにペケさん２２歳の時の写真だそうです。やっぱり若い！当たり前だけど。(笑）

以前は、ちょっと神経質な感じもあったペケさんですが、今回はそう思わせることも少なくなっていてとても楽しく良いライヴでした。もっともっと多くの人にペケさんの歌を聞いて欲しかったなぁ。というのが本音です。だって本物のシンガーですよ、ペケさん。