琵琶の音色にしびれた夜

bearsmick2007-05-26

先日お知らせしていたように、今夜は薩摩琵琶奏者後藤幸浩さんのライヴでした。僕もまだちゃんと聴いたことはなく(CDでは聴いてましたが)楽しみにしていました。
やっぱり生に限ります。琵琶の倍音成分をふんだんに含んだ音色と音量に圧倒されました。もちろん後藤さんの歌/声の力にもですが。
伝統的な楽曲だけでなく、その上にオリジナルティを持たせた楽曲や子守唄(今夜は五木の子守唄と島原の子守唄を演ってくれました。)、さらにはビートルズの「ウィズイン・ユー、ウィズアウト・ユー」「トゥモロウ・ネヴァー・ノウズ」の2曲も演ってくれました。ビートルズのインド/シタールに影響を受けた曲はそれだけで琵琶との相性も良いようです。始まる前に店のLPを見て歌詞のチェックをしていたのも微笑ましかったです。
平家物語などは内容を説明したり歌詞の文句を記した紙を配るなど、普段接する事が少ない僕たちにも分かりやすいような気配りもありがたいものでした。また民話をモチーフにしたものは方言ヴァ−ジョンでの披露で笑いも取れるんですね。オリジナルの楽曲は、民謡調でノリもよく楽しい感じです。
元はといえば芸能な訳で、なにもお高く留まっている芸術ではない訳です。後藤さんのようにロックも通過してきた奏者が、現代に通じる感覚で伝統楽器を鳴らし、そこに新しい息吹をこめる、なかなか素敵なことです。今回一緒に付いて来たお弟子さんのI君は、世界中を旅してきたトラベラーですが、彼もまた琵琶の音色にKOされたそうです。
また一枚、世界の扉が開かれた、そんな気になった今夜のライヴでした。

ビートルズなどの曲を演る時は、チューニングが違う琵琶を使っているようでした。それぞれに独特の響きがあって素晴らしいです。

たまたま来てくれた?ドイツ帰りのマイミクM君もトラベラーI君と旅の話などで盛り上がってくれました。テクノ好きなM君ももちろん琵琶は初めて、でもその音に魅了されたようです。