音楽のちから

bearsmick2007-04-25

音楽のちから〜吉野金次の復帰を願う緊急コンサート」というイベントが行われたのは、昨年の8月28日、下北沢のタウン・ホールでした。日本が誇るミキサー&エンジニア吉野金次さん(僕が最初に知ったのは、はっぴいえんどのミキサーとしてでした。我が国初のフリーのミキサーだと思います。)が倒れて体の自由が利かなくなり仕事が出来なくなったというようなことが、ネット友達の間を瞬く間にニュースとして流れたのですが、その吉野金次さんの復帰を願い、治療・リハビリにかかる費用の足しになればと、矢野顕子さんの掛け声に二つ返事で賛同した細野晴臣さんをはじめ多くのミュージシャンやスタッフが十分な準備期間もないまま行われたようです。
そのコンサート会場は、下北沢のタウン・ホールということでその出演者からすると相当に小さな場所です。急なことで大きな会場を押さえることが出来なかったからだと思いますが、お客さんにとっては嬉しいことです。だって好きなミュージシャンを間近に見れて、その濃厚な空間と時間を共有することが出来るのですから。事実、チケットはあっという間に完売、悔しく思ったファンも多かったようです。まぁ、僕もその悔しく思った一人な訳ですが。
その内容も吉野金次さんと縁が深いプロデューサー三浦光紀さん曰く「ザ・バンド『ラスト・ワルツ』以来の素晴らしいコンサートで、日本のロックのクオリティーを上げて来た三人(吉野金次、細野晴臣矢野顕子)の凄さが分かるし、自分と一緒にやってきたミュージシャンがそこに集まっている。もうこれは他の人には見せたくないくらいの本当に好きなものは分かっている人だけにお配りしたいというコンサートでした。(笑)」というほどの素晴らしさだったようです。
その模様が収められたDVDが発売され、今日、予約していた某密林から届きました。この収益金も吉野さんの治療・リハビリに使われるそうです。一回見た時は、ちょっと地味かなと思ったのですが、続けて見たくなるような感覚も確かにあったし、何より2時間弱という収録時間が短く感じられるということは、僕もこのDVDに魅せられているということだと思います。
出演者は、もちろん矢野顕子、細野さん(&東京シャイネス・オールスターズ)をはじめ、吉野さんと一緒に仕事をした若者を代表しての「ゆず」(なんだか凄い先輩たちに囲まれて居心地悪そう?でも彼らが一番売れているのかも。笑)、友部正人(『一本道』はやっぱり名曲です。)、大貫妙子佐野元春(珍しくアコギ一本の弾き語り、これがなかなか良いのです。)といった吉野さんと一緒に音楽を作ってきた、僕も好きなミュージシャンたちです。
大きな世界に向けてのチャリティーも大事だし必要ではありますが、もっと身近なことに使えるのも大切な「音楽のちから」だと思いました。しみじみと優しさが溢れてくる、そんなコンサートを捉えた優れたDVDです。よかったら、みなさんもご覧になってください。
僕にももっともっと音楽の力がつきますように!(えっ、ちょっと意味が違うって、そりゃまた失礼しました。笑)