なんだかなぁ・・・・。

このところニュースをにぎわしていることに「高校の必修科目である世界史を受験に関係ないからと言って履修させていなくて、故に卒業できないかもしれない。」という本当にバカみたいなコトがあります。
最初にそれが発覚してからというものあっという間に日本全国の多くの学校で同様なコトがあるのが分かり、なんとも・・・という気になりました。特に地方の進学校に多かったようです。
良い大学にいかにたくさんの生徒を進学させれるかが、その高校の良し悪しを計る手段に成り下がっている状況が、この状態を招いたことは間違いないところです。
政府は、教育基本法の改正と絡めてこの問題を捉えようとしてますが、それよりもっと基本的なこと、現在の教育制度/受験制度を見直すことのほうが、はるかに実効性があり有意義だと思うのですが、そこには受験産業既得権益を持つ対抗勢力の力が働いているんでしょうね。
例えば、現在は少子化が進み、進学を望めばほとんどの生徒を受け入れるだけの大学や専門学校はあるはずです。が、ある種ブランド化された少数の有名校は相変わらずの高倍率で入試は難しい反面、ほとんどの学校は定員割れしている状況だと思います。先ほど書いた現在の教育制度/受験制度を見直すということの一つは、進学希望者はいったん入学させてから、ちゃんと勉強をして単位をとらないと進級/卒業が出来ないシステムを作ることです。自分を含めての反省でもあるんですが、今のシステムだと入学試験が難しくて、一旦入ってしまえば後は意外と楽に卒業できたりしそうです。結果、「大学入ったら遊ぶぞーっ!」と平気で言うような学生が出てくるわけです。
受験勉強は、あくまでその大学なりの傾向と対策にそっての受験のための勉強ということなので、実際に社会に出てからの役にはあまり役立ちません。それより本当の学問や勉強は、「面白くて楽しい」ということを若いうちに覚えないと、将来の自分や社会のためには役に立たないんじゃないかと思います。
今回のコトで、受験を控えた3年生には可哀そうですが、ここは一つしっかりと規定の単位をとってから卒業してもらいたいです。だってその他の多数の受験生はチャンと受験に関係ない授業も受けてきているのですから。その上で今回の問題を起こした高校の先生たちにもキチンと責任を取ってもらいたいです。そして根本的な教育制度も考えてもらいたいものです。
以前の日本(人)は勤勉で学力もある、世界に通用する国でしたが、最近の日本(人)は、どうもそうではなくなってきているようです。優秀な人材は、どんどんヨーロッパやアメリカに流出しています。そこにも硬直した、例えば学閥などの教育制度の弊害の影響が伺えるのではないでしょうか。
教育はとても大切なことだというのは異論ないところだと思います。只、どのような、どうやって、教育をやっていくかは、これからの自分たちにとっても日本という国にとっても、とても大きな問題だと思うのです。
政治家のみなさんには、教育基本法の改正/改悪の前に、現在の受験制度を見直す教育制度の見直しを議論してもらいたいと切に思います。
珍しく真面目なことを書いてしまいましたが、最後まで読んでもらってありがとうございました。