東京シャイネス

bearsmick2006-10-19

DSDのマルチ・プレーヤー、サムチンが先日のこの日記(球磨ロックのDSDのヴィデオ)を読んで、それを観に来ました。さっそく二人して観ました。改めて観ると、なんだかいろんなミスが見つかってしまい、ガッカリしたりします。(苦笑)
ひとしきり観終わった後、今度は、これは是非、サムチンに見せようと思っていた細野晴臣さんのDVD「東京シャイネス」を僕ら人吉シャイネスな二人で観ました。(笑)
細野さん本人は、シンガーじゃないので人前であまり歌ったことはないということですが、僕は初期の細野さんのソロ・アルバムは大好きで、その低音で抑えた歌のファンでもあります。そして30年後の今日、それらの歌を聴くことが出来るのもとても嬉しいことでした。もっともライヴは観ていないのでそれは残念なんですが、こうやってDVDとして作品が残ることもとても嬉しいものです。
その内容はというと、大人の余裕というか、抑えたクールさというか、リラックスしたなかに緊張感が伺える、とても素晴らしいものです。音は大きく無いのですが、リズムもビートもバッチリなんです。アコースティックな空気感ある演奏で、心地よいのです。
聴いている・観ているうちに思ったことなんですが、映画「タカダワタル的」の下北沢すずなり劇場での高田渡さんのライヴの模様と似ているんです。アコ−スティックなバンド編成といい、その空間の作り方といい、ベテラン・ミュージシャンならではのステージングといい。バンド・メンバーは違うのですが、唯一ペダル・スティールの高田漣さんが両方に参加しています。ご存知のように彼は故・渡さんのご子息です。細野さんも渡さんと一緒に音楽を作っていたこともあります。やっている音楽は違ってもお互い認め合っていたことは容易に想像がつきます。本物は本物を知るということでしょうか。
で、その高田漣さんのペダル・スティールなんですが、所謂カントリー・ミュージック的な使い方と違って、ある種アンビエントな香りがする、とても気持ちが良い音なんです。参加ミュージシャンのなかでは、断然若いはずですが、堂々とベテラン勢と渡り合っています。
それにしてもソロ時代の歌の他、なんとはっぴいえんど時代の歌まで歌ってくれるという素晴らしさ。またもやお宝の誕生です。
細野さんの発言「人間、練習すれば間違える。計画すれば失敗する。覚えてると忘れる。生きてると死んじゃう。」なんとまぁ、真理をついた言葉でしょう。(笑)