ボブ・マーレー

bearsmick2006-05-11

今日はボブ・マーレーの命日でした。以前は店で特集を組んでお客さんと一緒にレコードを聴いたりヴィデオを観たりしていたのですが、今年は特別に通知もせず(というかイベントが目白押しなので)、来てくれた人と地味ながらボブ・マーレーの残してくれた作品でも味わいながら追悼しようと思っていました。
ところが残念ながらボブ・マーレー目当てのお客さんは全く来ません。それでも一人でヴィデオの伝記モノとでも言える「タイム・ウィル・テル」という作品やライヴを観ていました。久しぶりに観たボブ・マーレーは、やっぱりカッコ良くて、そのコメントにも相槌を打ち、心に響くものが多くありました。
小学高学年からロックやポップスを聴き始め、中学・高校と成長してくると共にロックの精神に目覚め、大人になってからも音楽を通して世界を見る楽しみに慣れ親しんできた僕も70年代の中頃になると余りに商業化されてきた(産業ロックという言葉も生まれました)ロックにちょっと違和感を持つようになりました。そのような時期に出会って、正にロックが持っていた初期衝動とも言うべき感情を思い出させてくれたのがボブ・マーレーに代表されるレゲエだったのです。
当時はまだレゲエをどう読むのかも分からず「レガエ」だったり「レゲー」だったりの表記があったりしたものでした。ともあれ初めて聴くボブ・マーレー(レゲエ)は、そのシリアスな歌詞やズッシリ重いドラム&ベースのグルーヴやギターのカッティングによるノリ易いリズムによって、僕に新しい音楽の世界を知らしめてくれたのでした。
その後、80年代の中頃まではけっこうレゲエをよく聴いていたのですが、ルーツ・ロックから、だんだんとダンス・ホール・スタイルのレゲエが主流になっていくにしたがって興味を失い始め聴かなくなってしまっていたのです。今では、持っていたレゲエのLPも売ってしまい、ギブソンのギターに代わってしまいましたが、ボブ・マーレーのLPはまだ手元に置いてあります。
現在では、当たり前のように若者の間ではレゲエは人気がある音楽で、熊本でもいろんなイベントが行われているようです。ボブ・マーレーはそのカリスマ性から今でも若者に人気があるようですが、是非そのコンシャス、シリアスな内容や彼が放ったメッセージにも目を向けて、自分の生き方の糧にしてもらいたいと思います。
死後25年経ってもその影響力は衰えていないことを実感したり、また願ったりした今日の命日でした。
冒頭の写真は笑顔が素敵で好きなアルバム・ジャケットだった「KAYA」。このアルバムが出たばっかりの頃、カセット・テープにダビングして旅のお供にしていたものでした。
 
左は僕が一番好きなアルバム「アフリカン・ハーブスマン」、右は初めて聴いたときに大ショックを受けた傑作「ライヴ!」
もちろんベアーズ・カフェで聴くことが出来ます。