ヴェンチャーズ＆隠れた名盤！？

世にあまり知られていない名盤ってけっこう有りますよね。
今日はまたも閑さにかまけて以前Ｂ君から頂いていたＶＨＳ、ザ・ヴェンチャーズの１９９４年の日本公演（結成３５周年コンサート）のヴィデオを観ていました。実はあまりヴェンチャーズに興味を持ったことはなかったのですが、僕らの世代にはエレキといえば当たり前の存在でした。
高校生の頃だったかその後だったか定かではないのですが、ノーキー・エドワーズの代わりにリード・ギターにジェリー・マギーが加入したと聞いた時は驚いたものです。ジェリー・マギーの名前は、けっこう好きなミュージシャンのアルバムに参加していたので知っていたのですが、どうもヴェンチャーズとは結びつかなかったのです。
今日観ていたヴィデオのリード・ギターももちろんそのジェリー・マギーで、初めてしっかり観るそのプレーは僕のヴェンチャーズ観を覆すのに十分でした。サム・ピック（親指につけるピック）と指を使うフィンガー・ピッキングで所謂フォークやカントリーのものともちょっと違うテクニックの持ち主だったからです。
オマケにヴェンチャーズといえばエレキのインスト・バンドと思っていたのですが、歌も歌っているじゃありませんか。さらにアコースティック・セットもあったりしてこれまた嬉しい誤算でした。ジェリー・マギーは歌も上手くて「ミステリー・トレイン」「アイ・ゴット・ア・ウーマン」といった僕も好きなＲ＆Ｂナンバーを渋くキメてくれていたのです。
ところでこれまた初めて知ったのですが、ヴェンチャーズはオリジナル・メンバーのベースのボブ・ボーグルとリズム・ギターのドン・ウィルソンが正式メンバーでドラムのメル・テイラーとリード・ギターのジェリー・マギーはファミリーだそうです。ジェリーがいないとヴェンチャーズ・サウンドも存在できない気がするんですが、ちょっと不思議です。（ドン・ウィルソンのテケテケがヴェンチャーズという言い方もありますが）
忘れていたんですが１９９２年に日本盤でそのジェリー・マギーのファースト・ソロのアルバム「Friends From A Distance」というが出ていました。偶然に手に入れていたのですが、これがまた良いアルバムなんです。オリジナルの楽曲に加えてＪ・Ｊ・ケールやドン・ニックスの曲をカヴァーしていて、ご機嫌なスワンプ作品に仕上がっているのです。ゲスト・ミュージシャンとしてボビー・ウーマック、リタ・クーリッジも参加、なんとドラムはジェリー・ガルシア・バンドのドラマー、デヴィド・ケンパーなんです。僕の好きなミュージシャンとどんどん繋がっていくじゃありませんか。そういえばジェリー・マギーはルイジアナ州の出身でした。
このアルバムを聴くと、何故ヴェンチャーズ？とやっぱり思ってしまうのですが、ジェリー・マギーのバンドでも来日して欲しいものです。