久保田麻琴に似てるって

bearsmick2005-01-12

昨日のBLOGで、恥ずかしながら僕の若かりし頃の(といっても36か7歳くらいかも)写真をお見せしたら「久保田麻琴に似てる」とのこと。自分が好きな人に似ているといわれることは嬉しいといえば嬉しいんですが、昔はJ・レノンだとか最近は太っているからJ・ガルシアだとか、髪の毛の伸び具合とか眼鏡とか髭とかでみんな騙されるんですね。
ということで今回は、僕が一番好きな日本のミュージシャンである久保田麻琴と夕焼け楽団のことを取り上げてみたいと思います。
高校時代、B・ディランや岡林信康はっぴいえんどが好きだった僕も、前にもここに書いたようにG・デッドとめぐり合ってから、もっとゆるいというかレイド・バックしたロックを好んで聴くようになってきました。はなからハード・ロックは嫌いだったんで、よりフォーキーでカントリーやブルージーなものに惹かれていたんです。外国のバンドではバーズやヤングブラッズが好きでした。そこに久保田麻琴と夕焼け楽団が現れたのです。今までの日本にはないグルーヴを持ったとてもイカしたバンドでした。なんというのでしょうか力が抜けた気持ちよい音楽なんです。僕が好きなタイプのアメリカ音楽を上手く消化したオリジナルやセンス抜群のカヴァー曲など、レコードもナイスだったんですが、そのライヴの良さといったら極上ものでした。麻琴さんの歌の上手いこと、ケンちゃんのギターの優しい音色、そして気持ちよく揺れるバンド・サウンド
彼らのおかげでニューオリンズの音楽も身近になったし、当時、まるでデッドとニュー・ライダース・オブ・パープルセイジの関係のごとく、良く一緒にライヴをやっていたオレンジ・カウンティ・ブラザースもナイスでした。コンサート最後のセッションでは大いにとばされました。そして、そのおかげでカントリー・ロックやダグ・サムなんかのテックス・メックスもより身近に感じることが出来ました。
当時、ジェシ・コリン・ヤング〜ヤングブラッズのファンジンだった「らくーん・かわら版」というミニコミ誌を作っていて、その関係でいろいろコンサート(日比谷や横浜の野音本牧、横須賀の米軍関係)に行ってました。そこにはいつも「夕焼け楽団」や「オレンジ・カウンティ・ブラザース」や「めんたんぴん」や「ボブズ・フィッシュ・マーケット」などが出ていて、そこでサタンにも出会ったんです。今思うと多分当時の日本では売れているバンドではなかったんでしょうが、デッドやヤングブラッズの感じを感じさせてくれる貴重な時間だったんだと思います。
2000年に出た夕焼け楽団のライヴCDがあります。1976年の4月、5月のライヴだそうですが今聴いても全然OKです。自分の中に日本のロックの一つの基準を作ってくれた久保田麻琴と夕焼け楽団に感謝したいと思います。