フジーユー

ベーシスト＆シンガーであった藤井裕さんが亡くなられたそうです。
２００９年１２月にベアーズ・カフェでライヴも行ってくれたのですが、迫力あるベース・プレーは忘れられません。
僕が彼の存在を意識したのは、上田正樹とサウス・トゥ・サウス時代のこと。ファンキーでソウルフルなバンド・サウンド/リズムの要としてドラムの正木五郎とのコンビはバッチリでした。その後、キヨシローとのバンド「ラフィ・タフィ」「リトル・スクリーミング・レビュー」でもブリブリでタフなベース・プレーでキヨシローのロック・サウンドを支えていたものでした。
そのベアーズ・カフェでのライヴ時に入手したアルバム「フジーユー」を聴きながら追悼していたのですが、キヨシローとのコラボ作品ともいえるこの作品も、力強いサウンドとけっしてうまいとは言えないけど真摯に向かい合っている歌の世界が絶妙にできあがっていて飽きさせません。基本的にはこの二人で録音されているのですが（キヨシローはドラマーとして活躍しています）、曲によってはChar、石田長生、有山じゅんじといったギタリストが参加、歌＆コーラスにもLeyonaやトータス松本も参加していて、それもまたちょっと豪華な感じです。
タイトルは「フジーユー」ですが、そこにあるのは、ロック/音楽が持つ自由さです。残念ながらボクと同世代のミュージシャンがまた一人旅発ってしまったのですが、僕も残された時間を楽しみながら好きな音楽とともに生きようと思います。そこには彼らが残してくれた素敵な音楽が必ずやあるはずです。