ほんと良い声、良い音楽

bearsmick2012-10-22

最近はあまりCDを買えていないのですが(貧乏って嫌だ!って思うことの一つだね、僕にとって。笑)、中学生や高校生の頃もそうだったように、今も友達と新作の貸し借りをしては聴くようにしています。
現代の日本のミュージシャンで気になっている人/バンドに中村まり&ロンサム・ストリングスがいるのですが、これは音楽仲間のナテっち担当ということで、毎回彼から聴かせてもらっています。
ということで、最近発表されたばかりの彼らの新譜「Afterthoughts」もナテっちから回って来ました。今作はスタジオ録音とライヴが収められたCDとスタジオ・ライヴの「フォークロア・セッション」のDVDの2枚組です。
ヴォーカル&ギターの中村まりさんは、「なんで若いのにこんなおじさん好みの音楽をやってくれているの?」という驚きをもってデビューした女性、そして彼女のバックというか共演を務めるのはロンサム・ストリングスというベテラン&テクニシャン揃いのミュージシャンたちで、アメリカン・ルーツ・ミュージックはバッチリ!という布陣です。
ベーシストの松永孝義氏(ex.ミュート・ビートトマトス)は、ベアーズ・カフェにも奥さんの宮武希ちゃんと共に来てライヴをやってくれたこともあるのですが、残念ながら今年亡くなったことは以前ここに書いたとおりで、この作品も彼に捧げられています。
それにしてもここで聴かれるサウンドは、落ち着いているし優しく柔らかなアコースティックな響きが堪らなく素敵です。そして中村まりさんの声がまた良いのです。若い頃のマリア・マルダー的というか僕が好きな女性の声です。
取り上げる曲のカヴァー・センスも良くて、前作のオールマン・ブラザース・バンド「ミッドイト・ライダー」に続いて、今作にはグレイトフル・デッドの「カンバーランド・ブルース」も取り上げられています。がっつりとアメリカン・ロックをアコースティックなストリングス・バンドで料理するスタイルが、これまた堪りません。
スタジオ・ライヴのほうも各ミュージシャンや楽器を見ているだけで、思わず頬が緩んでくる楽しさです。更にボーナス・トラックとして入ってる西麻布「新世界」(今年7月に僕も行ったところ)でのライヴ映像も一見の価値ありの素晴らしさです。
先日、取り上げた、多摩川のディーン・フレイザーことてちゃんの作品もそうでしたが、この作品も世界水準に到達しているものだと思います。我が国のミュージシャンたちも侮れないと思います、是非一人でも多くの人に聴いてもらいたい作品の一つです。