追悼

今日、お昼過ぎに起き出したら、北海道の尾城君から電話があり、高田渡さんが亡くなったとのこと。ビックリしました。
風貌は、すっかり翁のようになっていましたが、まだ５６歳だったと思います。早すぎる死です。
高校時代から歌は聴いていました。ギターを弾いてカヴァーもしていました。東京へ出てからは、渋谷のジャンジャンやいろんなコンサート（例えば春一番など）でたくさんライヴも経験しました。吉祥寺へ行くと店の片隅でお酒を飲んでいる渡さんの姿を見る事が出来ました。
渡さんを通じてミシシッピー・ジョン・ハートやラングストン・ヒューズ、山之口獏や金子光晴などを知りました。現代詩をアメリカのトラディショナルな曲にのせて歌うというスタイルも当時の日本には珍しく、その当時のフォーク・シンガーの半端なオリジナルよりリアリティーもあったように思います。
今夜は、以前ＮＨＫで放映された渡さんのライヴ・ヴィデオを観て、持っているＬＰやＣＤでたくさん渡さんの歌を聴きました。聴いていて思ったんですが、歌詞だけじゃなくサウンド面でもけっこう新しいオシャレな音作りをしていたんですね、どうしてもあの飄々とした歌い口に魅せられていたんですが。
確かに惜しい才能を持った人を亡くしてしまったんですが、渡さんが残してくれた歌をある意味引き受けて自分なりの人生を生きていこうと思いました。
お客さんにも渡さんがなくなったことを知って来てくれた人がいらっしゃいました。（Ｈ君あまり落ち込まないでね）
ベアーズ・カフェも今夜で通常営業は一旦、終わりでしたが、わざわざ福岡から来てくれたＴさん、宮崎からのＨ君、どうもありがとうございました。地元の人たちは、きっと明日のクロージング・パーティーに備えているんだとポジティヴに考えることにします。
あしたのライヴは、その渡さんとも縁の深い大庭珍太です。追悼の意を表するライヴになりそうです。ちょっと心配したのですが、明日のライヴはやってくれるそうです。